庭に植えるべきでない植物ランキング10選【毒性と管理困難度から見た危険度】

庭づくりにおいて植物選びは、美しい景観の創出だけでなく、家族やペットの安全、そして庭全体の生態系バランスを左右する重要な要素です。

適切な植物を選ぶことで、長期的に維持しやすく健康的な庭を作ることができます。一方で、不適切な植物は管理の難しさや有害性をもたらし、最悪の場合は健康被害を引き起こす可能性もあります

本記事では、植えるべきでない植物を「毒性の強さ」と「管理の困難さ(繁殖力)」の二つの観点からランキング形式で紹介します。これから庭づくりを始める方はもちろん、既存の庭を見直したい方にも参考になる情報をお届けします

目次

【危険度ランキング】毒性が強い植物TOP5

順位植物名危険度主な問題点注意すべき家庭環境
1キョウチクトウ★★★★★全草に強力な心臓配糖体を含有、致命的な中毒の恐れ子ども・ペットのいる家庭
2イヌサフラン★★★★☆球根に高濃度の有毒アルカロイド、食用植物と誤認リスク家庭菜園併設の庭、子どものいる家庭
3スズラン★★★★☆全草に心臓配糖体、特に赤い実が危険子ども・ペットのいる家庭
4アセビ★★★☆☆グラヤノトキシンを含有、胃腸障害や痙攣の原因に食用植物を育てる家庭
5アジサイ★★★☆☆シアン化合物を含有、ペットに特に危険ペットのいる家庭

第1位:キョウチクトウ(致命的な毒性)

危険度:★★★★★

キョウチクトウは美しい花を咲かせる常緑低木ですが、その美しさとは裏腹に、植物全体に強力な心臓配糖体を含んでいます。これらの毒素は葉、花、樹皮、種子のすべてに存在し、誤って摂取すると非常に危険です。

摂取した場合、初期症状として嘔吐や下痢が現れ、症状が進行すると不整脈やけいれん、呼吸困難を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。特に小さな子どもやペットが誤って口にする危険性が高いため、そのような家庭では絶対に植えるべきではありません。

既に庭に植えている場合は、アクセスできない場所に移植するか、完全に除去することを検討してください。剪定作業を行う際は、必ず手袋を着用し、作業後の枝葉は適切に処分しましょう。また、剪定後は手をよく洗い、目や口を触らないよう注意が必要です。

第2位:イヌサフラン(高い毒性、特に球根)

危険度:★★★★☆

イヌサフランは春や秋に美しい花を咲かせる球根植物ですが、特にその球根部分に高濃度のコルヒチンなどの有毒アルカロイドを含んでいます。見た目が食用のニンニクやタマネギと似ているため、誤食のリスクが特に高い植物です。

誤って摂取すると、激しい胃腸障害を引き起こし、重篤な場合は腎不全や神経障害に発展する可能性があります。毒性の作用は遅れて現れることもあり、症状が出た時には既に深刻な状態になっていることも少なくありません。

この植物を庭に取り入れる場合は、家庭菜園や食用ハーブを育てるエリアからは遠ざけるべきです。球根の取り扱いは必ず手袋を着用し、子どもの手の届かない場所で保管してください。庭に植える場合は、物理的な障壁で囲い、明確なラベル表示を行うことで誤食のリスクを減らすことができます。

第3位:スズラン(全体に毒性あり)

危険度:★★★★☆

スズランは清楚な白い鈴形の花と良い香りで人気がありますが、植物全体に心臓配糖体を含んでいます。特に花と赤い実には高濃度の毒素が含まれており、誤って摂取すると健康に深刻な影響を及ぼします。

摂取した場合の症状には、嘔吐、腹痛、不整脈、視覚障害、意識障害などがあります。特に美しい見た目と甘い香りのため、子どもが興味を持ちやすい植物でもあります。

庭にスズランを植える場合は、子どもやペットがアクセスできない場所を選びましょう。また、花が終わった後に結実する赤い実は特に注意が必要です。落ちた実は速やかに回収し、コンポストに入れないようにしてください。シーズン終了後の葉や茎も適切に処分することで、誤食のリスクを減らすことができます。

第4位:アセビ(グラヤノトキシンの危険性)

危険度:★★★☆☆

アセビは日本の山野に自生する常緑低木で、春に釣り鐘状の可愛らしい花を咲かせます。しかし、その葉と花にはグラヤノトキシンという毒成分が含まれています。この毒素は植物を訪れる蜂の蜜にも移行する可能性があり、そのような蜂蜜を摂取することによる中毒事例も報告されています。

摂取すると唇や口の灼熱感、嘔吐、低血圧、徐脈などの症状が現れます。症状は通常24時間以内に回復しますが、大量に摂取した場合は重篤化することがあります。

庭に植える場合は、食用植物のエリアからは十分に離して配置しましょう。また、落葉はこまめに回収し、コンポストには入れないようにします。特に注意すべきは剪定した枝葉の処理で、庭での焼却は有毒ガスを発生させる恐れがあるため、絶対に避けてください。専門の廃棄方法に従って処分するのが安全です。

第5位:アジサイ(軽度〜中程度の毒性)

危険度:★★★☆☆

アジサイは日本の梅雨時期を彩る代表的な花木ですが、その花、葉、つぼみにはシアン化合物が含まれています。毒性は他の上位ランクの植物と比較すると軽度ですが、特にペットが摂取した場合は注意が必要です。

摂取した場合、胃腸障害、嘔吐、発汗、脱力感などの症状が現れます。人間の場合、少量の摂取であれば重篤な中毒に至ることは稀ですが、ペット、特に犬や猫が大量に摂取すると深刻な状態になる可能性があります。

アジサイを庭に植える場合は、ペットが届かない高さに配置するか、柵で囲むなどの対策を取りましょう。剪定後の枝葉は速やかに片付け、庭のゴミ袋に入れて適切に処分します。また、アジサイの花を室内装飾に使用する場合も、ペットがアクセスできない場所に置くよう心がけましょう。

【管理困難度ランキング】繁殖力が強い植物TOP5

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順位植物名管理困難度主な問題点注意すべき庭環境
1ドクダミ★★★★★地下茎と種子からの強力な繁殖力、根絶が極めて困難全ての家庭(特に小規模庭園)
2笹・竹類★★★★☆地下茎による侵略的拡大、建物基礎への損傷リスク小~中規模の庭、隣地との境界が近い庭
3ミント類★★★★☆地下茎による急速な拡大、断片からも再生花壇や菜園を併設する庭
4アイビー(ツタ)★★★☆☆壁面侵食性、建物損傷リスク木造建築や古い建物の近く
5ワイヤープランツ★★★☆☆グランドカバーとしての暴走、除去困難芝生エリアに隣接する庭

第1位:ドクダミ(侵略的繁殖力)

管理困難度:★★★★★

ドクダミは日本の湿った場所に自生する多年草で、初夏に小さな白い花を咲かせます。一見可愛らしい姿ですが、その繁殖力は驚異的です。地下茎と種子の両方による繁殖方法を持ち、一度定着すると根絶することが極めて困難になります。

地下茎は深く広範囲に張り巡らされ、小さな断片からでも再生する能力を持っています。地上部を除去しても、地下に残った茎からすぐに新芽を出し、あっという間に元の状態に戻ってしまいます。その強靭な生命力により、他の植物のスペースを奪い、庭の生態系を乱す存在となります。

庭には絶対に植えないことをお勧めします。野生から持ち込むことも避けましょう。既に庭に生えている場合は、根ごと徹底的に掘り起こし、地下茎も漏れなく除去する必要があります。どうしても栽培したい場合は、専用のバリアで囲むか、プランターでの栽培に限定するのが賢明です。

第2位:笹・竹類(制御不能な拡大)

管理困難度:★★★★☆

笹や竹は日本の景観に欠かせない植物ですが、その美しさとは裏腹に、庭園では非常に厄介な存在となり得ます。これらの植物は地下茎による強力な横方向拡大能力を持ち、地中深くまで根を張るため、制御が極めて難しくなります。

一度広がり始めると、隣地への侵入や建物の基礎への損傷を引き起こすこともあります。特に竹は成長スピードも速く、数年で庭全体を占領してしまうことも珍しくありません。除去しようとしても、地下茎のネットワークが複雑に絡み合っているため、完全な駆除には数年にわたる継続的な努力が必要になることもあります。

小さな庭では絶対に地植えを避けるべきです。どうしても植えたい場合は、地下1メートル以上の深さにコンクリートや特殊なバリアを設置し、定期的に地下茎のチェックと剪定を行うことが必須です。これらの対策を怠ると、後々大きな労力と費用をかけて対処することになりかねません。

第3位:ミント類(制御困難な広がり)

管理困難度:★★★★☆

ミント類はその爽やかな香りと料理への利用価値から人気の高いハーブですが、園芸家の間では「植えたら最後」と言われるほど制御が難しい植物です。地下茎を伸ばして急速に広がり、小さな根の断片からでも再生する能力を持っています。

放置すると、あっという間に花壇や菜園を占領し、他の植物を押しのけてしまいます。特に湿った環境では繁殖力が増し、数シーズンで庭の広範囲に広がることも少なくありません。いったん広がってしまうと、すべての根を取り除くことは非常に困難です。

ミント類を庭に取り入れる場合は、地植えは絶対に避け、深めの鉢やコンテナでの栽培を徹底しましょう。鉢を地面に埋める場合は、底が抜けていないことを確認し、縁が地上に出るように設置します。また、定期的に根の広がりをチェックし、はみ出た部分は即座に除去することが重要です。これらの管理を怠ると、数年後には庭全体がミントだらけになってしまう可能性があります。

第4位:アイビー(ツタ)類(壁面侵食性)

管理困難度:★★★☆☆

アイビーは壁面を美しく彩るつる性植物として人気がありますが、その成長の速さと侵食性は庭園管理において大きな課題となります。気根で壁面に強力に付着し、急速に拡大する性質を持ち、茎の断片からも容易に発根します。

放置すると建物の外壁を損傷させたり、雨どいを詰まらせたりする原因となります。また、樹木に絡まると、その樹冠を覆い尽くして光合成を妨げ、最終的には宿主の木を枯らしてしまうこともあります。さらに、アイビーの葉には接触性皮膚炎を引き起こす成分を含んでいるため、取り扱いには注意が必要です。

アイビーを庭に取り入れる場合は、建物や樹木の近くでの栽培を避けましょう。定期的な剪定を行い、拡大を制限することが重要です。特に気根が壁に付着する前に対処することで、将来的な問題を防ぐことができます。地面を這わせる場合は、明確な境界を設け、定期的に制限範囲をチェックして、はみ出た部分を剪定することをお勧めします。

第5位:ワイヤープランツ(グランドカバーの暴走)

管理困難度:★★★☆☆

ワイヤープランツは細い茎と小さな葉を持つグランドカバー植物として人気がありますが、その成長の速さと広がり方は予想以上に厄介です。細い茎が素早く広がり、節から次々と発根して新しい株を形成していきます。

適切な管理を怠ると、庭の広範囲を覆い尽くし、他の植物の生育を阻害してしまいます。特に芝生エリアに侵入すると、完全に除去することが非常に難しくなります。その柔軟な茎は芝刈り機でも切断されにくく、少しの断片が残っていても再生します。

ワイヤープランツを庭に導入する場合は、最初から広がる範囲を限定し、物理的な境界を設けることをお勧めします。花壇の縁石や深く埋め込んだ板などで囲い、定期的な剪定で範囲外への拡大を防止しましょう。完全に除去する必要がある場合は、根まで丁寧に掘り起こし、残った断片からの再生に注意する必要があります。

【特別注意】二重の危険性を持つ植物

以下の植物は、毒性と管理困難性の両方の問題を併せ持つため、特に注意が必要です。これらの植物は庭に導入する前に、そのリスクと管理方法を十分に理解しておくことが重要です。

植物名毒性繁殖力総合リスク主な問題点特に避けるべき環境
トウゴマ(ヒマ)★★★★★★★★☆☆★★★★★種子に猛毒リシンを含有、こぼれ種からの強い発芽力全ての家庭(特に子どものいる家庭)
アイビー(ツタ)★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆接触性皮膚炎のリスク、壁面・樹木への侵食性子ども・ペットのいる家庭、木造建築の近く

アイビー(ツタ)類

総合リスク:★★★★☆

前述のアイビーは管理の難しさだけでなく、毒性も持ち合わせています。葉には接触性皮膚炎を引き起こす成分が含まれており、特に敏感な肌の人では赤み、かゆみ、水疱などの症状が現れることがあります。また、果実を誤って摂取すると胃腸障害を引き起こす可能性があります。

管理の困難さと毒性の両面から見ると、特に小さな子どもやペットがいる家庭での使用は慎重に検討すべきです。どうしても使用したい場合は、接触する可能性が低い場所に限定し、定期的な監視と適切な剪定管理を徹底することが不可欠です。

トウゴマ(ヒマ)

総合リスク:★★★★★

トウゴマは古くから油を採取するために栽培されてきた植物ですが、その種子にはリシンという猛毒が含まれています。リシンは極めて少量でも致命的な毒性を持ち、誤って摂取すると重篤な健康被害をもたらします。

さらに、トウゴマは種子からの自然繁殖力も強く、管理を怠ると庭や周辺地域に広く拡散してしまう恐れがあります。一年草ではありますが、こぼれ種からの発芽力が強く、毎年管理が必要になります。

この植物は観賞価値よりもリスクが大きいため、一般家庭の庭では栽培を避けるべきです。特に子どもやペットがいる環境では絶対に植えるべきではありません。既に庭にある場合は、種が成熟する前に除去し、適切に処分することをお勧めします。

【まとめ】安全な庭づくりのための植物選びの原則

庭づくりは喜びと達成感をもたらす趣味ですが、植物選びを誤ると長期的な問題や健康被害のリスクが生じます。以下の原則を守ることで、美しく安全な庭を作り上げることができるでしょう。

1. 事前調査の徹底

新しい植物を庭に導入する前に、その毒性と繁殖特性について徹底的に調査しましょう。インターネットや園芸書籍だけでなく、地元の園芸センターや専門家に相談することも有効です。また、地域の気候条件での生育特性を確認することで、予期せぬ繁殖力の爆発などを防ぐことができます。

同じ植物でも、環境によって生育パターンが大きく変わることがあります。温暖な地域では穏やかに育つ植物が、特定の気候条件下では侵略的な性質を見せることも少なくありません。地域の園芸コミュニティでの評判や経験談を聞くことも、植物選びの参考になるでしょう。

2. 家族構成を考慮

庭の植物選びは、共に暮らす家族やペットの安全を最優先に考える必要があります。小さな子どもやペットがいる家庭では、毒性のある植物は可能な限り避けるべきです。子どもは好奇心から植物の実や花を口にする可能性があり、ペットも本能的に植物を噛んだり食べたりすることがあります。

また、高齢者が多い家庭では、管理の手間がかかる植物は控えるのが賢明です。年齢とともに庭の管理作業が負担になることを考慮し、低メンテナンスの植物を中心に選ぶことで、長期的に楽しめる庭を作ることができます。

3. スペースと管理能力の現実的評価

庭のサイズに合った植物を選び、将来の成長を考慮することが重要です。小さな苗の状態で購入しても、数年後には想像以上のサイズになる植物も少なくありません。特に樹木や大型の低木は、成熟時のサイズを必ず確認しましょう。

また、自分の管理可能な範囲を超える植物は導入しないことが重要です。定期的な剪定や除草、病害虫対策などの管理作業にかけられる時間と労力を正直に評価し、それに見合った植物を選ぶことで、庭が管理不能な状態になることを防げます。

4. 危険な植物を既に育てている場合

すでに危険性のある植物を庭で育てている場合は、適切なラベル付けと区画で危険性を明示することが大切です。家族全員がその植物の危険性を認識し、適切な距離を保つよう教育することも重要です。

長期的には、代替となる安全な植物への置き換えを検討しましょう。類似した見た目や園芸的特性を持ちながら、毒性がない、または管理が容易な代替植物は多く存在します。園芸の専門家に相談し、安全で魅力的な代替案を探すことをお勧めします。

美しい庭づくりと安全性は決して相反するものではありません。適切な知識と計画があれば、家族全員が安心して楽しめる魅力的な庭空間を作ることができます。本ランキングを参考に、健康被害のリスクや将来的な管理の困難さを避けつつ、理想の庭づくりを進めてください。

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