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ラベンダーを植えてはいけないは嘘?理由と上手な育て方を徹底解説

「庭にラベンダーを植えたいけれど、ラベンダーを植えてはいけないという話を聞いて不安…」そんな風に思っていませんか?美しい紫色の花と心地よい香りで人気のラベンダーですが、なぜか植えることに否定的な意見も耳にします。実は、ラベンダーを植えてはいけないと言われるのには、大きくなりすぎる、日本の気候では枯れることがある、といったいくつかの理由があるのです。

しかし、正しい知識を持って品種を選び、剪定などの手入れをすれば、初心者でもラベンダー栽培を十分に楽しむことが可能です。この記事では、ラベンダーを植えてはいけないと言われる理由から、品種の選び方、地植えや鉢植えでの育て方のコツ、さらには剪定方法や時期、そして意外と知られていないメリットまで、ラベンダー栽培の全てを徹底的に解説します。

この記事のポイント
  • ラベンダーを植えてはいけないと言われる4つの理由
  • 日本の気候でも育てやすいラベンダーの品種選びのポイント
  • 初心者でも失敗しない地植え・鉢植えの育て方と管理方法
  • 木質化を防ぎ毎年花を楽しむための剪定の時期と方法
目次

ラベンダーを植えてはいけないと言われる4つの衝撃的な理由

ラベンダーを植えてはいけないと言われる4つの衝撃的な理由

想像以上に大きくなりすぎて手に負えなくなる

ラベンダーを植えてはいけないと言われる最も大きな理由の一つが、その旺盛な生育力による大型化です。園芸店で手に入る苗は、通常15cm程度のコンパクトな姿をしています。そのため、多くの人が「このくらいのサイズ感で育つのだろう」とイメージし、庭のちょっとしたスペースや玄関先に植えてしまいがちです。

しかし、ラベンダーは適切な環境、特に地植えでのびのびと育てると、私たちの想像をはるかに超えて大きく成長します。品種にもよりますが、特にラバンディン系のような大型種は、数年で高さ1m、幅1.5mを超える大株に育つことも珍しくありません。こうなると、もはや「可愛らしいハーブ」というよりは「立派な庭木」の風格を漂わせます。

大きくなりすぎたラベンダーは、様々な問題を引き起こします。計画していたガーデンスペースを圧迫し、隣に植えた草花の日当たりを奪ってしまったり、家の基礎や壁に接するほど大きくなって建物を傷める原因になったりすることもあります。また、通路を塞いで人の動線を邪魔するなど、日常生活に支障をきたすケースも報告されています。

「大きくなったら切ればいい」と軽く考えていると、大変なことになりますよ。根が深く広く張っているため、一度大きくなった株を掘り起こして移動させたり、処分したりするのは、想像を絶する重労働になります。植え付け前に、必ずその品種の最終的な樹高や株張りを確認し、十分なスペースを確保することが、後悔しないための絶対条件です。

高温多湿な日本の夏が苦手ですぐ枯れる

「何度も挑戦したけれど、ラベンダーだけはいつも夏に枯れてしまう…」という悩みは、ガーデニング愛好家の間で非常によく聞かれる話です。この失敗の根本的な原因は、ラベンダーの原産地と日本の気候とのミスマッチにあります。

ラベンダーの故郷は、フランスのプロヴァンス地方をはじめとする地中海沿岸地域です。この地域は、夏は乾燥して雨が少なく、一年を通して日照時間が長いのが特徴です。石灰質の痩せた土壌で、カラッとした空気の中で育つことに特化しているのです。

一方、日本の夏はご存知の通り、高温多湿。特に梅雨時期の長雨と、その後のうだるような暑さと湿気は、乾燥を好むラベンダーにとっては過酷すぎる環境です。土が常に湿った状態にあると、根が酸素不足に陥り、正常な呼吸ができなくなって腐り始める「根腐れ」を引き起こします。また、葉が密集していると株内部の風通しが悪化し、湿気がこもって蒸れてしまいます。この「蒸れ」は、灰色かび病などの病気の温床となり、ある日突然、株全体がぐったりと枯れ込む原因となるのです。

特に香りが良く人気の高いイングリッシュラベンダーは、元々が冷涼な気候を好むため、この日本の夏を乗り越えるのが非常に難しい品種です。「北海道の富良野で元気に育つのだから、うちでも大丈夫だろう」と考えるのは早計で、本州の平野部で同じように育てるのは至難の業と言えるでしょう。

年々茎がごつごつと木質化して見栄えが悪くなる

年々茎がごつごつと木質化して見栄えが悪くなる

ラベンダーを数年育てていると、株元に近い茎が次第に茶色く、ゴツゴツとした質感に変わっていくことに気づくでしょう。この現象は「木質化(もくしつか)」と呼ばれ、ラベンダーを植えてはいけないと言われる理由の一つとして挙げられます。

多くの人がラベンダーをキクやマーガレットのような「草花(多年草)」だと考えていますが、植物学上の分類では、実は低木(小灌木)に属します。つまり、ブルーベリーやアジサイなどと同じ「樹木」の仲間なのです。樹木である以上、年月が経つにつれて幹や枝が硬く、木らしくなっていくのは自然な生理現象と言えます。

しかし、この木質化を放置すると、ラベンダーの観賞価値は著しく低下します。木質化してしまった古い茎の部分からは、新しい芽や葉はほとんど出てきません。その結果、株の下半分はスカスカの枯れ枝のようになり、葉や花は先端部分にしか付かない、ひょろりと間延びした不格好な姿になってしまいます。ラベンダー畑で見るような、こんもりと丸く、株元から密に葉が茂る美しい姿を維持するには、この木質化をコントロールするための定期的な剪定が不可欠なのです。

木質化そのものが悪いわけではなく、それを放置して手入れを怠ることが問題なんですね。一度、完全に木質化してしまった部分を強く切り戻しても、そこから新しい芽が吹くことは期待できません。そうなる前に、毎年少しずつ剪定を繰り返して、若々しい状態をキープしてあげることが重要です。

周りの植物の成長を阻害してしまうアレロパシー効果

一見すると平和に見える植物の世界ですが、実は目に見えない生存競争が繰り広げられています。その戦略の一つが「アレロパシー(他感作用)」です。これは、ある植物が放出する化学物質が、他の植物の生育に何らかの影響を与える現象を指します。そして、ラベンダーもこのアレロパシーを持つ植物の一つとされています。

ラベンダーは、根から特定の化学物質を土壌中に放出し、それが他の植物の種子の発芽を抑制したり、根の伸長を妨げたりすることがあります。これは、自らの縄張りを確保し、水分や養分を独占するための生存戦略と考えられています。この性質を知らずに、感受性の高い植物(特に生育初期の野菜の苗など)をラベンダーのすぐ隣に植えてしまうと、原因不明の生育不良に陥ることがあるのです。信頼できる情報源として、福井県が公開しているアレロパシーに関する情報も参考になります。

アレロパシーの影響度
ラベンダーのアレロパシー効果は、クルミやヒマワリ、セイタカアワダチソウのように極端に強いわけではありません。しかし、寄せ植えや家庭菜園で他の植物と近接して栽培する際には、この性質を頭の片隅に置いておくことが、トラブルを避ける上で賢明です。

相性が良いとされる植物相性が悪いとされる植物
ローズマリー、タイム、セージなどの地中海性ハーブ
バラ(アブラムシ忌避効果が期待される)
乾燥に強い多肉植物やロックガーデン向けの草花
多くの野菜類(特に生育初期)
湿った環境を好む植物(ギボウシ、ミョウガなど)
酸性土壌を好む植物(ブルーベリー、ツツジなど)

「ラベンダーを植えてはいけない」を覆す!管理方法と楽しみ方

「ラベンダーを植えてはいけない」を覆す!管理方法と楽しみ方

【品種選び】日本の気候でも育てやすい種類を選ぼう

これまで見てきた「ラベンダーを植えてはいけない」理由の多くは、品種選びのミスマッチから生じています。「ラベンダー」と一括りにせず、日本の気候、特に夏の高温多湿に耐えられる品種を選ぶこと。これが、ラベンダー栽培を成功させるための最も重要な第一歩です。

ラベンダーは大きく分けて、以下の4つの系統に分類されます。それぞれの特徴を理解し、ご自身の環境に合ったものを選びましょう。

系統特徴耐暑性代表的な品種
イングリッシュ系香りが最も強く、香料用に栽培される。高温多湿に極端に弱く、冷涼地向き。弱いおかむらさき、ヒッドコート
フレンチ系花穂の先にウサギの耳のような苞(ほう)があり、見た目が華やか。比較的暑さに強い。普通デンタータ、わたぼうし
ラバンディン系イングリッシュ系と原種スパイクラベンダーの交配種。大型で強健、育てやすい。強いグロッソ、スーパーセビリアンブルー
レース系(プテロストエカス系)レースのように繊細な切れ込みのある葉が特徴。四季咲き性が強く、耐暑性に優れる。非常に強いアボンビュー、サファイアウィング

関東以西の一般的な平野部でラベンダーを始めるなら、まずはラバンディン系レース系の品種から選ぶのが鉄則です。これらは日本の夏でも比較的元気に育ち、ガーデニング初心者の方でも「夏に枯らしてしまった…」という失敗を格段に減らすことができます。園芸店で苗を選ぶ際は、品種名が書かれたラベルを必ず確認しましょう。

地植えと鉢植えはどっちがおすすめ?置き場所のポイント

品種を選んだら、次に考えるべきは「どこに、どうやって植えるか」です。ラベンダーの栽培方法には大きく分けて「地植え」と「鉢植え」がありますが、特に初心者の方や、夏の湿度が高い地域にお住まいの方には、管理のしやすい「鉢植え」を強くおすすめします

鉢植え栽培は、ラベンダーが苦手とする日本の梅雨や夏の環境を克服するための、最も有効な手段です。長雨が続く時期には軒下やベランダの屋根がある場所にさっと移動させるだけで、過湿による根腐れのリスクを劇的に減らすことができます。また、市販の「ハーブ用の土」など水はけの良い用土を使いやすく、根の張る範囲も制限されるため、大きくなりすぎる心配もありません。

鉢植えのメリット鉢植えのデメリット
長雨の際に軒下などに移動できる
水はけの良い専用土を使える
根域が制限され、大きくなりすぎない
台風や厳しい寒さからも避難させやすい
病害虫の早期発見がしやすい
夏場に水切れしやすい(毎日の水やりが必要)
根詰まりするため、1~2年に1度の植え替えが必要
地植えほどダイナミックな大株には育たない

それでも「庭の景色として地植えで楽しみたい!」という場合は、植える場所の環境づくりが成功の鍵を握ります。ラベンダーが好むのは、一日中よく日が当たり、風が吹き抜ける、乾燥した場所です。建物の影になったり、他の植物に囲まれて風通しが悪かったりする場所は避けましょう。日本の庭は水はけが悪いことが多いので、土を20~30cmほど高く盛り上げた「レイズドベッド」にしたり、土にパーライトや腐葉土を多めに混ぜ込んで水はけを改良したりする工夫が非常に効果的です。

剪定が成功のカギ!木質化を防いで毎年花を楽しむ手入れ

剪定が成功のカギ!木質化を防いで毎年花を楽しむ手入れ

ラベンダー栽培の成否は「剪定」にかかっていると言っても過言ではありません。剪定と聞くと「どこを切ったらいいか分からない」「失敗して枯らしてしまいそう」と尻込みしてしまうかもしれませんが、目的と時期さえ理解すれば決して難しい作業ではありません。むしろ、この一手間をかけることで、ラベンダーは何年も美しい姿であなたに応えてくれます。

ラベンダーの剪定には、主に3つの目的とタイミングがあります。

STEP
花後の剪定(収穫を兼ねた弱剪定)

時期:花が満開を過ぎ、色あせ始めた頃(主に梅雨時期)
目的:種を作らせないようにして株の体力を温存し、夏の蒸れを防ぐ。
方法:花が咲いている茎を、株元から2~3節目の葉の上で切り取ります。この時、花穂だけでなく、株全体の3分の1程度の高さまで丸く刈り込むイメージで行うと、形が整い風通しが良くなります。収穫した花はドライフラワーなどに活用できます。

STEP
夏越しのための透かし剪定

時期:梅雨明け後~真夏
目的:株内部の風通しを最大限に良くし、高温多湿による蒸れを防ぐ。
方法:株の内側に向かって伸びている枝や、他の枝と交差している枝、地面を這っているような枝を、付け根から間引くように切り取ります。株全体のボリュームを減らすことで、快適な夏越しをサポートします。

STEP
冬前の強剪定(樹形を整える)

時期:晩秋~冬(休眠期に入る前)
目的:木質化の進行を防ぎ、春からの新芽の発生を促して、株を若返らせる。
方法:株全体の半分から3分の2程度の高さまで、思い切って丸く刈り込みます。この時、必ず緑色の葉が残っている部分で切るのが絶対のルールです。葉が全くない古い木質化した部分まで切り詰めると、そこから新しい芽は出てこず、最悪の場合そのまま枯れてしまいます。

剪定に使うハサミは、必ず清潔で切れ味の良いものを使用してください。汚れたハサミは切り口から病原菌が侵入する原因となり、切れ味の悪いハサミは茎の細胞を潰してしまい、株に余計なダメージを与えてしまいます。

相性の良い植物となら寄せ植えできる!

アレロパシー効果を懸念してラベンダーの寄せ植えをためらう必要はありません。むしろ、性質の似た植物同士を組み合わせることで、お互いの魅力を引き立て合い、管理の手間も省けるというメリットがあります。美しい寄せ植えを作るコツは、ラベンダーの故郷である「地中海の乾いた丘」をイメージすることです。

ラベンダーと相性が抜群なのは、同じく乾燥したアルカリ性の土壌と、さんさんと降り注ぐ太陽を好むハーブたちです。これらの植物は必要とする環境がほぼ同じなため、水やりや用土の管理を一緒に行うことができます。

【ラベンダーと相性抜群のコンパニオンプランツ】
ローズマリー: 同じシソ科のハーブ。立ち性のものと這い性のものを組み合わせると、立体的な景観が作れます。
タイム: 地面を覆うように広がるクリーピングタイムは、乾燥を防ぐグランドカバーとして優秀です。
セージ: 多様な葉色を持つ品種があり、カラーリーフとして寄せ植えのアクセントになります。
カレープラント: 銀色がかった葉が美しく、ラベンダーの紫と対照的で互いを引き立てます。
サントリナ: こちらもシルバーリーフが特徴で、乾燥に非常に強く、育てやすいハーブです。

有名な組み合わせとして「バラとラベンダー」がありますが、実は管理の難易度は少し高めです。バラは比較的多くの水と肥料を必要とするのに対し、ラベンダーは乾燥と痩せた土を好むため、両方の要求を満たすのが難しいのです。もし一緒に植える場合は、株間を十分に空け、ラベンダーを植える場所の土は水はけを良くするなどの工夫が必要になります。

実はメリットも豊富!植えてよかったと感じるラベンダーの魅力

実はメリットも豊富!植えてよかったと感じるラベンダーの魅力

これまで「植えてはいけない」と言われるネガティブな側面に焦点を当ててきましたが、もちろん、それらを上回るほどの素晴らしい魅力がラベンダーにはあります。管理のポイントさえ押さえれば、ラベンダーはあなたのガーデニングライフを何倍も豊かにしてくれる存在になるはずです。

五感で楽しむガーデニングセラピー

ラベンダーの最大の魅力は、その唯一無二の芳香にあります。風がそよぐたびに庭に広がる心地よい香りは、何よりの癒やしです。この香り成分「酢酸リナリル」には、自律神経を整え、心身をリラックスさせる効果があることが科学的にも知られています。庭仕事の合間にラベンダーの葉をそっと撫でるだけで、指先に残る香りが心を落ち着かせてくれます。また、風に揺れる紫色の花穂は視覚的にも美しく、他の植物にはない優雅な雰囲気をお庭に与えてくれます。

暮らしを彩る収穫の楽しみ

ラベンダーは、観賞するだけでなく、収穫して暮らしの中で活用できるのも大きな楽しみの一つです。自分で育てたオーガニックのラベンダーを使えば、愛着もひとしおです。

【簡単ラベンダー活用アイデア】
ドライフラワー&ポプリ: 満開直前の花穂を収穫し、風通しの良い日陰で逆さに吊るして乾燥させるだけ。クローゼットや枕元に置けば、自然な香りがふんわりと広がります。
ラベンダースティック: 摘みたてのフレッシュな花穂を数十本束ね、リボンを交互に編み込んで作る伝統的なクラフト。見た目も可愛らしく、贈り物にも喜ばれます。
ハーブバス: お茶パックや布袋に乾燥させたラベンダーを詰め、お風呂に浮かべれば、贅沢なアロマバスが楽しめます。一日の疲れを癒やすのに最適です。

庭の守り神?頼れるコンパニオンプランツとして

ラベンダーの香りは、人間にとっては癒やしですが、アブラムシや蚊、ハエなどの一部の昆虫にとっては忌避すべき香りです。そのため、バラの株元や、人がよく通る玄関アプローチ、窓の近くなどに植えておくことで、天然の虫除けとしての効果が期待できます。化学的な殺虫剤に頼りたくない方にとって、心強い味方となってくれるでしょう。

ラベンダー栽培に関するよくある質問

ラベンダーの強い香りで頭痛がすることはありますか?

はい、可能性はあります。ラベンダーの香り成分にはリラックス効果が期待されますが、香りの感受性には大きな個人差があります。特に香りに敏感な方の場合、強すぎる香りが刺激となって自律神経のバランスを崩し、頭痛や吐き気といった不調を引き起こすことがあります。これは「香害」の一種とも言えます。庭植えのラベンダーが風に乗って香る程度であれば問題になることは稀ですが、密閉された室内で大量のドライフラワーを飾ったり、高濃度のエッセンシャルオイルを長時間使用したりする際には注意が必要です。もしラベンダーの香りで気分が悪くなるようなら、無理せず距離を置くようにしましょう。

ラベンダーに毒性はありますか?ペット(特に猫)がいても安全ですか?

この点は非常に重要です。ラベンダーに含まれる「リナロール」や「酢酸リナリル」といった芳香成分は、猫にとって有毒です。猫はこれらの成分を体内で分解するための代謝酵素を持っていないため、摂取または皮膚から吸収してしまうと、肝臓にダメージを受け、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失といった中毒症状を引き起こす危険性があります。最悪の場合、命に関わることもあります。この点については、米国の信頼できる情報源であるPet Poison Helpline®も警告しています。猫を飼っているご家庭では、猫が直接触れたり口にしたりできる場所にラベンダーを植えること、飾ること、またアロマディフューザーなどで使用することは絶対に避けるべきです。犬は猫ほど感受性は高くありませんが、大量に摂取すれば同様に消化器症状を起こす可能性があるため、注意するに越したことはありません。

枯れてしまったラベンダーの処分方法は?

枯れたラベンダーの株は、お住まいの自治体が定めるルールに従って、可燃ゴミとして処分するのが基本です。木質化して幹が太く硬くなっている場合は、そのままゴミ袋に入れるのが難しいため、剪定ノコギリなどでいくつかのパーツに切断するとまとめやすくなります。地植えの場合、根がかなり深く、広く張っていることが多いので、株の周りを広めに掘り、スコップやシャベルでテコの原理を使いながら根ごと掘り起こします。病気で枯れた可能性も否定できないため、株の残骸を細かくして庭の土にすき込んだり、コンポストに入れたりするのは避け、きれいに取り除いて処分しましょう。

「ミント」や「ローズマリー」も植えてはいけないと聞きますが、違いは何ですか?

これらも「植えてはいけない」と噂されるハーブの代表格ですが、「植えてはいけない」と言われる理由はそれぞれ異なります。

ミント:最大の理由は、その爆発的な繁殖力です。地下茎を四方八方に伸ばして、あっという間に庭中を乗っ取ってしまいます。他の植物の領域を完全に侵食してしまうため、地植えは絶対にNGです。必ず鉢植えやプランターで、地下茎が逃げ出さないように管理する必要があります。
ローズマリー:理由はラベンダーと似ており、想定外に大きくなることと、木質化が進むことです。特に立ち性のローズマリーは、数年で2m近い生け垣のようになることもあります。大きさをコントロールするための定期的な剪定が欠かせません。
ラベンダー:本記事で解説してきた通り、「大きくなりすぎる」「日本の夏が苦手」「木質化する」「アレロパシー」という複数の要因が組み合わさっています。

それぞれの植物が持つ「植えてはいけない」理由を正しく理解し、適切な管理方法を選ぶことが、ハーブ栽培を楽しむための秘訣です。

【総まとめ】ラベンダー栽培で後悔しないための15の鉄則

  • 「植えてはいけない」は嘘ではなく理由があることを理解する
  • 地植えは想像以上に大きくなることを覚悟する
  • 日本の高温多湿な夏がラベンダーにとって最大の敵である
  • 暖地や初心者は耐暑性のあるラバンディン系かレース系を選ぶ
  • イングリッシュラベンダーは冷涼地向けの難しい品種と心得る
  • 栽培に自信がなければ移動可能な「鉢植え」から始める
  • 地植えするなら水はけを徹底的に改良し日当たりと風通しを確保する
  • 木質化を防ぐために年に2~3回の剪定は必須作業である
  • 強剪定は必ず葉が残る位置で切るのが鉄則
  • アレロパシーを考慮し相性の悪い植物との寄せ植えは避ける
  • 乾燥を好む地中海ハーブは最高のパートナーになる
  • 香りや収穫などラベンダーならではのメリットを存分に楽しむ
  • 猫を飼っている家では中毒の危険があるため絶対に植えない
  • 水やりは「土が乾いたらたっぷりと」が基本で過湿を避ける
  • 正しい知識と管理でラベンダーは最高のガーデニング仲間になる
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