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【要注意】クリーピングタイム植えてはいけない5つの理由と対策

クリーピングタイムはグランドカバーとして人気のハーブですが、安易に地植えすると後悔することが多い植物です。繁殖力が強すぎて他の植物を圧迫してしまったり、高温多湿の日本の気候では枯れやすかったり、数年で木質化して見た目が悪くなるといったデメリットがあります。

しかし、これらの特性を理解し、適切な場所選びや管理方法を実践すれば、可愛らしい花を咲かせる美しいグランドカバーとして長く楽しむことができます。この記事では、クリーピングタイムを植えてはいけないと言われる具体的な理由と、それでも育てたい方のための正しい栽培方法、失敗しないための対処法を詳しく解説します

この記事のポイント
  • クリーピングタイムを植えてはいけないと言われる5つの理由が理解できる
  • 繁殖力をコントロールし後悔しない植え方の具体的な方法がわかる
  • 枯れやすい高温多湿期の正しい管理方法と対策が学べる
  • 長く美しいグランドカバーを維持するための剪定時期とコツがわかる
目次

クリーピングタイム植えてはいけない理由とは?5つのデメリット

クリーピングタイム植えてはいけない理由とは?5つのデメリット
デメリット具体的な問題影響
繁殖力地下茎とこぼれ種で急速に拡大他の植物を圧迫・除去困難
枯れやすさ高温多湿で蒸れ枯れ発生梅雨~夏に株が衰弱・枯死
木質化茎が硬く茶色に変色見た目が荒れた印象になる
寿命4~5年で老化頻繁な植え替えが必要
管理の手間定期的な剪定・境界管理継続的な労力とコストが必要

クリーピングタイムの特徴と基本情報

クリーピングタイムは、シソ科イブキジャコウソウ属に分類される常緑性の多年草です。学名はThymus serpyllumで、ヨーロッパや北アフリカ、アジアを原産とするハーブとして知られています。和名は洋種伊吹麝香草と呼ばれ、日本原産のイブキジャコウソウと区別するために名付けられました。立性のコモンタイムとは異なり、地面を這うように横に広がる匍匐性が大きな特徴で、草丈は10センチから30センチ程度と低く抑えられます

開花期は4月から7月にかけてと比較的長く、ピンクや白、薄紫の小さな花を手毬状にこんもりと咲かせます。全草から爽やかな香りが漂い、ハーブティーや料理の香りづけ、入浴剤としても活用できる実用性の高い植物です。地中海性気候が原産地のため、乾燥した環境を好み、グランドカバーとして庭や花壇に植えられることが多くあります

項目内容
学名Thymus serpyllum
科名・属名シソ科イブキジャコウソウ属
和名洋種伊吹麝香草(ヨウシュイブキジャコウソウ)
英名Creeping Thyme、Wild Thyme
原産地ヨーロッパ、北アフリカ、アジア
草丈10~30cm
開花期4月~7月
花色ピンク、白、薄紫
花言葉勇気、活動力、強さ、清潔感
分類常緑性多年草
香り爽やかなハーブの香り

繁殖力が強すぎて制御不能になる

地下茎で急速に広がる特性

クリーピングタイムが植えてはいけないと言われる最大の理由は、その圧倒的な繁殖力にあります。この植物は地下茎を伸ばしながら横方向に成長し、短期間で想定をはるかに超える範囲に広がってしまいます。一度定着すると、土がない場所でも水分さえあれば勢力を拡大し続け、レンガの隙間や砂利の下にまで根を張り巡らせていきます

地植えにした場合、わずか1年から2年で庭全体に広がり、計画していた庭のデザインが大きく変わってしまうケースが多く報告されています

他の植物への影響と侵食

成長速度が遅い植物や繊細な花々の近くに植えると、クリーピングタイムがそれらの生育スペースを侵食し、日光や養分を奪ってしまいます。特に成長力が弱い植物は、クリーピングタイムに覆われて開花が阻害されたり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。まるで緑の侵略者のように、庭全体のバランスを崩してしまうリスクがあるのです

こぼれ種による予期せぬ拡散

地下茎だけでなく、こぼれ種によっても繁殖が進みます。花が終わった後に種が周囲に落ちると、意図していない場所から新しい株が芽を出し始めます。こうして一度広がってしまうと、完全に除去するには多大な労力が必要となり、根気強く取り除き続けなければなりません

高温多湿で枯れやすく蒸れ枯れが発生

日本の気候との相性問題

クリーピングタイムは地中海原産のハーブであるため、乾燥した気候を好みます。しかし日本の梅雨から夏にかけての高温多湿な環境は、この植物にとって過酷な条件となります。特に湿気に弱い性質があり、蒸れによって株全体が衰弱し、最終的には枯死してしまうケースが少なくありません

6月から8月の高温期には、風通しが悪い場所や水はけの悪い粘土質土壌で育てている場合、蒸れ枯れのリスクが特に高まります

根腐れと病気のリスク

水はけの悪い土壌では、根が常に湿った状態になり根腐れを起こしやすくなります。また、一日中日陰になる場所や壁際など風通しが悪い環境では、葉が密集することで蒸れが発生し、葉が傷んだり茶色く変色したりします。梅雨時期に十分な対策を取らないと、あっという間に株全体が枯れてしまうことも珍しくありません

栽培に不向きな環境

日当たりが十分に確保できない場所では、徒長して間延びした姿になり、花付きも悪くなります。北側の庭や建物の影になる場所、水が溜まりやすい低地など、条件が悪い場所では健康に育てることが難しいため、植える前に環境をしっかり見極める必要があります

木質化すると見た目が悪くなる

木質化とは何か

木質化とは、多年草として長く生きるうちに、茎や根が硬くなり木のように変化する現象です。クリーピングタイムは成長を続けるにつれて、特に株元の茎が徐々に硬くなり、緑色から茶色や灰色に変色していきます。この現象は植物の老化の一つで、避けることができない自然な変化です

美観の低下と株の衰弱

木質化が進むと、茎が硬くなるだけでなく、葉の数が減少し新芽が出にくくなります。その結果、かつて青々としていたグランドカバーが、茶色い枯れ枝が目立つ荒れた印象に変わってしまいます。視覚的にも不快感を与え、せっかく整えた庭の美しさが損なわれてしまうのです

木質化した部分からは新しい芽が出にくくなるため、株全体の成長が停滞し、グランドカバーとしての機能も低下していきます

寿命が短く植え替えが必要

平均寿命と老化のサイン

クリーピングタイムの寿命は、環境にもよりますが一般的に4年から5年程度とされています。植物としては比較的短い寿命であり、この期間を過ぎると急速に老化が進みます。葉色が薄くなったり、花付きが悪くなったり、全体的に元気がなくなってきたら、寿命が近づいているサインです

頻繁な更新作業の負担

美しい状態を保つためには、定期的に株を更新する必要があります。新しい苗を購入して植え替えたり、株分けや挿し木で若い株に切り替えたりする作業が発生します。これは時間とコストの両面で負担となり、植えっぱなしで楽に管理できると思っていた方にとっては大きな誤算となるでしょう

維持管理に意外と手間がかかる

定期的な剪定作業の必要性

クリーピングタイムは放置すると際限なく広がり続けるため、繁殖をコントロールするために定期的な剪定が欠かせません。花が終わった後と冬前の年に2回は、大きく切り戻す作業が必要です。この作業を怠ると、見た目が乱れるだけでなく、蒸れや木質化も進行しやすくなります

境界管理と根止めの労力

地植えの場合、意図しない範囲への侵入を防ぐために、根障壁を設置したり境界線を定期的にチェックしたりする必要があります。隣接する植物のエリアに入り込んでいないか、通路にはみ出していないかなど、継続的な監視と手入れが求められます

雑草対策や病気予防のための殺菌剤散布、適切な施肥と水やりの調整など、思った以上に管理の手間がかかることを覚悟しておく必要があります

ハチが集まりやすく注意が必要

クリーピングタイムは4月から7月にかけて可愛らしい花を咲かせますが、その花には蜜を求めてミツバチやマルハナバチなどが頻繁に訪れます。花が咲く時期には、庭のクリーピングタイムの周辺にハチが飛び交う光景が見られるようになります

小さな子どもやペットがいる家庭では、刺されるリスクを考慮する必要があります。特に玄関周りや人がよく通る動線上に植えてしまうと、知らずに近づいてハチに遭遇する可能性が高まります。またハチアレルギーを持つ方がいる場合は、より一層の注意が必要です

花を楽しみたい反面、ハチの訪れも増えるという点を理解した上で、植える場所を慎重に選ぶことが大切です

地植えとこぼれ種のリスク

地植えにすると、根が地中深くまで張り巡らされるため、後から除去しようと思っても非常に困難です。一見すべて抜き取ったように見えても、土の中に残った根や種から再び芽を出すことがあり、完全に取り除くまでに何年もかかることがあります

こぼれ種による自然繁殖も厄介な問題です。花が終わると種ができ、それが周囲に落ちることで、想定していなかった場所から次々と新しい株が育ち始めます。隣家の敷地に広がってしまったり、別の花壇に侵入したりと、管理の範囲を超えて拡散するリスクがあります

他の植物を圧迫する問題も深刻です。成長の遅い多年草や球根植物の周りに植えてしまうと、あっという間にクリーピングタイムが覆い尽くし、大切に育てていた植物が日光不足や養分不足で枯れてしまうことがあります。一度広がってしまうと、元のバランスを取り戻すことは非常に難しく、庭全体の植栽計画を見直さなければならなくなる場合もあります

クリーピングタイム植えてはいけない場合の対処法と正しい育て方

クリーピングタイム植えてはいけない場合の対処法と正しい育て方
適切な対処をした場合対処しなかった場合
美しいグランドカバーとして活躍
花が長期間楽しめる
香りで癒される空間に
雑草の発生を抑制
管理がしやすい範囲に制御
庭全体に無秩序に広がる
他の植物を圧迫し枯らす
蒸れ枯れで見た目が悪化
木質化が進み荒れた印象
除去に多大な労力が必要

植える場所の選び方と土作りのポイント

クリーピングタイムを成功させるためには、植える場所選びが最も重要です。日当たりが良く風通しの良い場所を選ぶことが絶対条件となります。一日に最低でも4時間から5時間は直射日光が当たる場所が理想的で、半日陰程度では徒長して花付きも悪くなってしまいます

水はけの良い土壌が必須で、水が溜まりやすい場所や粘土質の土では根腐れのリスクが高まります。土作りの際には、腐葉土やパーライト、川砂などを混ぜ込んで排水性を高めましょう。クリーピングタイムは酸性土壌を嫌うため、pH値が中性から弱アルカリ性になるよう、必要に応じて苦土石灰を加えて土壌改良を行います

植え付け前には、必ず雑草を完全に除去しておきましょう。雑草の根が残っていると、後から競合して管理が大変になります

除草シートを敷いてから植え付けると、雑草の発生を抑制できます。また壁際や建物の影になる場所、一日中日陰になる北側の庭などは避けるべきです。風通しが悪いと蒸れやすくなり、病気の原因にもなります

条件適した環境避けるべき環境
日当たり1日4~5時間以上の直射日光一日中日陰、北側の庭
風通し風が適度に通る開けた場所壁際、建物の影、密閉空間
水はけ水が溜まらない砂質土壌粘土質、低地、水が溜まる場所
土壌pH中性~弱アルカリ性(pH6.5~7.5)酸性土壌(pH6.0以下)

植える時期はいつがベスト?

クリーピングタイムの植え付けに最適な時期は、植物がストレスなく新しい環境に適応できる穏やかな気候の春と秋です。具体的には、春は3月下旬から5月、秋は9月中旬から10月が植え付けのゴールデンタイムとなります

人間が過ごしやすいと感じる時期が、植物にとっても快適な環境であると覚えておくと分かりやすいでしょう。春に植えれば、その年のうちに根がしっかりと張り、初夏には花を楽しむことができます。秋に植えた場合は、涼しい気候の中でゆっくりと根を伸ばし、翌春には元気に成長を始めます

真夏の7月から8月や真冬の12月から2月は絶対に避けましょう。高温や厳寒の時期に植え付けると、植物が大きなストレスを受け、枯死するリスクが非常に高くなります

苗を購入する際は、葉が青々としていて茎がしっかりしているものを選びます。根をほぐして柔らかくしてから植え付けると、新しい環境に早く馴染んでくれます。植え付け直後から根が定着するまでの間は、土が乾かないようにこまめに水やりを行いましょう

時期植え付け適性理由
春(3~5月)最適気候が穏やか・根の定着が早い・初夏に花が咲く
秋(9~10月)最適涼しく過ごしやすい・翌春に向けて根を張る
夏(7~8月)不適高温多湿で蒸れる・枯死リスク大
冬(12~2月)不適厳寒で根が張りにくい・凍結のリスク

繁殖力をコントロールする方法

クリーピングタイムの旺盛な繁殖力をコントロールするためには、いくつかの具体的な対策が必要です。最も効果的な方法は、根障壁(ルートバリア)を地中に設置することです。プラスチック製の仕切り板や専用のルートバリアシートを土の中に埋め込み、根が広がる範囲を物理的に制限します。深さは30センチ以上確保すると効果的です

レンガやブロック、石材などで植栽エリアの境界を明確に区切る方法も有効です。地表だけでなく、地下にもしっかりと埋め込むことで、根の侵入を防ぐことができます。定期的な剪定も繁殖抑制には欠かせません。伸びすぎた茎を切り戻すことで、横への広がりを抑え、管理しやすい範囲内に収めることができます

鉢植えやプランターで育てることも、繁殖をコントロールする確実な方法です。容器の中でのみ成長するため、地植えのように際限なく広がる心配がありません

密植による早期の地面被覆も効果的な戦略です。通常よりも株間を狭めて植え付けることで、早い段階で地面を完全に覆い、雑草の侵入を防ぎながらクリーピングタイム同士が牽制し合い、過度な広がりを抑制できます。株間は15センチから20センチ程度を目安にすると良いでしょう

対策方法効果注意点
根障壁の設置地下茎の拡大を物理的に阻止深さ30cm以上に埋める
境界の設置明確な範囲で管理しやすい地下にもしっかり埋め込む
定期的な剪定横への広がりを抑制年2回(花後と冬前)実施
鉢植え管理拡散の心配が一切ない水やりと肥料管理が必要
密植早期被覆で雑草対策にもなる株間15~20cmが目安

枯れないための管理方法

クリーピングタイムを枯らさずに健康に育てるためには、水やりの管理が重要なポイントです。この植物は乾燥を好むため、過湿には十分注意しなければなりません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水やりを行い、冬場は2日から3日に1回程度の頻度に抑えます

地植えの場合は、根が定着するまでの最初の数週間は毎日水やりが必要ですが、根付いた後は基本的に自然の雨だけで十分です。むしろ水を与えすぎると根腐れの原因となるため、乾燥気味に管理することが長く育てるコツです

排水性を確保するために、マルチングを活用しましょう。株元に小石や砂利、バークチップなどを敷き詰めることで、土の表面が直接雨に濡れにくくなり、蒸れ対策に効果的です。梅雨から夏にかけての高温多湿期には、特に風通しの管理が重要になります

株元の風通しを良くするために、枯れた葉や伸びすぎた茎を取り除き、密集している部分は間引くように剪定します

根腐れを防ぐためには、植え付け時の土作りが大切です。水はけの悪い場所では、盛り土をして高さを作り、水が溜まらないようにします。排水性を高めるために、パーライトや軽石、川砂を土に混ぜ込むことも効果的です

栽培方法水やり頻度ポイント
鉢植え(通常期)土の表面が乾いたら受け皿の水は必ず捨てる
鉢植え(冬期)2~3日に1回水量は控えめに
地植え(定着前)毎日根が張るまで継続
地植え(定着後)基本不要自然の雨のみで十分
梅雨~夏最小限に過湿を避ける・風通し確保

切り戻しと剪定のタイミング

クリーピングタイムの美しい姿を保ち、木質化を防ぐためには、適切なタイミングでの剪定が不可欠です。年に2回、花後と冬前に大きく切り戻すことが基本となります。花が終わった6月から7月にかけて、早めに花茎を切り戻しましょう。この作業を怠ると、種ができてこぼれ種で増えてしまうだけでなく、株が疲弊して夏を乗り切る体力が失われます

冬前の11月頃には、全体の3分の1程度を目安に刈り込みます。この時期の剪定は、翌春の新芽の成長を促し、株全体の若返りを図るために重要です。ただし、新芽のもととなる部分は残すように注意して剪定してください。すべて切り詰めてしまうと、翌年の成長に影響が出ます

梅雨時期や夏に株が蒸れて状態が悪くなった場合は、思い切って大胆に切り戻すことも必要です。風通しを改善することで、回復を促すことができます

剪定後は、切り口から病原菌が侵入しないよう、園芸用の殺菌剤を散布すると安心です。特に梅雨時期の剪定後は、湿度が高く病気が発生しやすいため、予防的な対策を取ることをおすすめします。春から初夏にかけての生育期には、伸びすぎた部分を随時カットすることで、木質化の進行を遅らせることができます

時期剪定内容目的
花後(6~7月)花茎を切り戻すこぼれ種防止・株の疲弊回避
冬前(11月)全体の1/3を刈り込む若返り・翌春の成長促進
春~初夏伸びすぎた部分をカット木質化防止・形状維持
梅雨・蒸れ時大胆に切り戻す風通し改善・病気予防
剪定後殺菌剤散布病原菌の侵入防止

寿命を延ばし長く楽しむコツ

クリーピングタイムの寿命は4年から5年程度とされていますが、適切な管理で株を更新し続ければ、長期間にわたって美しいグランドカバーを楽しむことができます。最も効果的な方法は、定期的な株分けによる世代交代です

3年から4年に一度、春の3月から5月頃に株を掘り上げて分割し、若い部分を新しい場所に植え替えます。株分けの際は、根がしっかり付いている部分を選び、古くなった中心部分は処分して、外側の元気な部分だけを使用しましょう

挿し木での増殖と更新も有効な手段です。5月頃の新芽が伸びる時期や、9月の生育期終わりに、元気な茎を5センチから10センチ程度の長さで切り取ります。下葉を取り除き、湿らせた培養土に挿しておくと、2週間から3週間で発根します。この若い株を育てて親株と入れ替えることで、常に元気な状態を保つことができます

定期的な土壌改良も重要です。2年に一度程度、株の周りに堆肥や腐葉土を追加し、土の栄養状態と水はけを改善します

肥料管理については、クリーピングタイムはほとんど肥料を必要としない植物です。与えすぎると香りが弱くなったり、徒長して株が乱れたりするため、基本的には無施肥で育てます。ただし葉色が薄くなるなど窒素不足の症状が見られる場合は、薄めた液体肥料を与える程度にとどめましょう

雑草に負けないための工夫

クリーピングタイムはグランドカバーとして雑草を抑制する効果がありますが、完全に地面を覆うまでの間は雑草との競合に注意が必要です。植え付け前の完全除草が最も重要で、雑草の根を残さないように丁寧に取り除きます

マルチングによる雑草発生抑制も効果的です。株と株の間に小石や砂利、バークチップなどを敷き詰めることで、雑草の種が土に届きにくくなり、発芽を防ぐことができます。黒いマルチシートを敷いてから植え穴を開けて植える方法も、雑草対策として有効です

定期的な見回りと早期除去も欠かせません。小さな雑草のうちに見つけて取り除くことで、大きく成長して根を張る前に対処できます。雑草が定着してしまうと、クリーピングタイムの根と絡まり合って除去が困難になるため、早め早めの対応が肝心です

クリーピングタイムが密に生育して地面を完全に覆ってしまえば、雑草はほとんど生えてこなくなります。植え付け時に株間を狭めに設定し、早期に地面を被覆することを目指しましょう

花を咲かせるためのポイント

クリーピングタイムの可愛らしい花を存分に楽しむためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。開花時期は4月から7月にかけてで、ピンクや白、薄紫の小花が株全体を覆うように咲き誇ります

十分な日照を確保することが最も重要で、日照不足になると徒長して花付きが極端に悪くなります。一日に最低でも5時間以上は直射日光が当たる場所で育てましょう。半日陰では葉ばかりが茂り、花がほとんど咲かないということになりかねません

適切な肥料管理も花付きに影響します。前述の通り基本的には無施肥で問題ありませんが、開花前の3月から4月にかけて、ごく薄い液体肥料を一度だけ与えると花つきが良くなることがあります。ただし窒素分の多い肥料は葉ばかりが茂る原因となるため、リン酸やカリウムを含むバランスの良い肥料を選びましょう

冬前の剪定をしっかり行うことで、翌春の花芽形成が促されます。古い枝を整理し、新しい枝が伸びやすい環境を作ることが、美しい花畑のような景観を作り出すコツです

条件理想的な環境花付きへの影響
日照時間5時間以上の直射日光花が株全体を覆うように咲く
日照不足半日陰以下徒長して花がほとんど咲かない
肥料開花前に薄い液肥を1回花つきが向上
剪定冬前にしっかり実施翌春の花芽形成を促進
花色ピンク、白、薄紫品種により異なる

よくある質問

クリーピングタイムは踏みつけに強いですか

クリーピングタイムは人が歩く程度の踏みつけには比較的強い植物です。グランドカバーとして通路に植えることもできますが、頻繁に踏まれる場所では株が傷みやすくなります。車などの重いものが通る場所や、毎日何度も踏まれる動線上は避けた方が良いでしょう。適度に踏まれることで株が引き締まり、より密な生育になることもあります

クリーピングタイムは食用にできますか

クリーピングタイムはハーブとして食用利用が可能です。料理の香りづけや肉料理の臭み消し、ハーブティーとして活用できます。ハイポネックスジャパンの情報によると、消化を助ける効果があるとされ、古くから薬用植物としても利用されてきました。ただし農薬を使用していない株に限り、よく洗ってから使用することが大切です

クリーピングタイムの香りの特徴は何ですか

クリーピングタイムは全草から爽やかでやわらかなハーブの香りが漂います。踏んだり触れたりすると香りが一層強くなり、リラクゼーション効果が期待できます。庭に植えると風に乗って香りが広がり、癒しの空間を作り出すことができます。この香りには虫除け効果もあるとされ、コンパニオンプランツとして他の植物の近くに植えられることもあります

入浴剤として使えますか

クリーピングタイムは入浴剤として活用できます。生の枝葉を布袋やティーバッグに入れて浴槽に投入すると、爽やかな香りが浴室に広がり、リラックス効果が得られます。乾燥させたものでも使用可能で、疲労回復や体を温める効果があるとされています。ただし肌が敏感な方は、少量から試して様子を見ることをおすすめします

他の植物との相性はどうですか

クリーピングタイムは繁殖力が非常に強いため、成長速度が遅い植物や繁殖力が弱い植物の近くに植えると、それらを圧迫してしまいます。バラやラベンダーなど成長力のある植物との組み合わせは可能ですが、十分な距離を取る必要があります。球根植物や多年草の周りは避け、単独でまとまったエリアに植えることをおすすめします

鉢植えでも育てられますか

鉢植えやプランターでの栽培は、繁殖をコントロールしやすくおすすめの方法です。地植えのように無秩序に広がる心配がなく、移動も可能なため管理がしやすくなります。鉢のサイズは直径30センチ以上のものを選び、底には鉢底石を入れて排水性を確保しましょう。鉢植えの場合は地植えよりも水やりと肥料管理に注意が必要です

病気や害虫の心配はありますか

クリーピングタイムは病害虫に強い植物として知られています。みんなの趣味の園芸の情報によると、ほとんど被害は見られませんが、湿気が多い環境ではナメクジやアブラムシが発生することがあります。風通しを良くして蒸れを防ぐことが、病害虫予防の基本です。薬剤散布は基本的に不要で、無農薬で育てられることもメリットの一つです

クリーピングタイムで後悔しないための最終チェックポイント

  • 繁殖力が強すぎるため地植えは慎重に検討し、鉢植えも選択肢に入れる
  • 日当たりと風通しが良く水はけの良い場所を選ぶことが成功の鍵
  • 植え付けは春3月から5月、秋9月から10月の穏やかな時期に行う
  • 根障壁やレンガで境界を設定し繁殖範囲をコントロールする
  • 高温多湿期は水やりを控えめにし風通しを確保して蒸れ枯れを防ぐ
  • 年2回花後と冬前の剪定で木質化を防ぎ若々しい株を維持する
  • 4年から5年で株分けや挿し木により世代交代させる
  • 植え付け前の完全除草とマルチングで雑草対策を万全にする
  • 日照5時間以上を確保して美しい花を楽しむ
  • 小さな子どもやペットがいる場合は開花期のハチに注意する
  • 成長の遅い植物や繊細な花の近くへの植栽は避ける
  • 肥料はほとんど不要で与えすぎると香りが弱くなる
  • 地植えより鉢植えの方が管理しやすく失敗が少ない
  • 病害虫には強いが湿気によるナメクジには注意が必要
  • ハーブとして食用や入浴剤に活用でき多目的に楽しめる

クリーピングタイムは繁殖力の強さや高温多湿での管理の難しさから植えてはいけないと言われることがありますが、その特性を正しく理解し適切に対処すれば、美しいグランドカバーとして長く楽しめる魅力的な植物です。場所選びと日常管理のポイントを押さえて、後悔のないガーデニングを実現しましょう

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