コデマリを庭に植えたいけれど、インターネットで調べると植えてはいけないという情報を目にして不安になっていませんか。春に可憐な白い花を咲かせるコデマリは、ガーデニング愛好家の間で人気の高い庭木です。しかし実際に地植えや庭植えをしてから、想定外の成長速度や管理の難しさに悩む方が少なくありません。
鉢植えで小さく育てることができるのか、毒性はないのか、育て方のコツはあるのか、植え付け時期はいつが適切なのかなど、コデマリに関する疑問は尽きないものです。庭に植えてはいけない植物ランキングで名前が挙がることもあり、フェイジョアと同じように注意が必要な植物として紹介されることもあります。
本記事では、コデマリが植えてはいけないと言われる具体的な理由を徹底解説するとともに、それでも育てたい方に向けて、鉢植えでの育て方や庭植えで失敗しない方法をご紹介します。適切な知識と管理方法を身につければ、コデマリの美しい花を安心して楽しむことができます。
- コデマリを植えてはいけないと言われる5つの理由を詳しく解説
- 鉢植えと地植えのメリット・デメリットを徹底比較
- 小さく育てるための剪定方法と適切な植え付け時期
- 毒性の有無や他の注意が必要な植物との違い
コデマリを「植えてはいけない」と言われる5つの理由

想定以上に大きく成長してしまう
コデマリを地植えや庭植えする際の最大の問題は、予想をはるかに超えるスピードで大きく成長するという点です。購入時は30センチから50センチほどの可愛らしい苗木でも、数年後には高さ150センチ以上、横幅も2メートル近くまで広がることは珍しくありません。
コデマリの成長速度と最終的なサイズ
コデマリは成長が早い落葉低木で、地植えした場合、1年で50センチから80センチほど伸びることもあります。特に栽培環境が良好な場所では、驚くほどの成長を見せます。
| 経過年数 | 平均的な高さ | 横幅 |
|---|---|---|
| 植え付け直後 | 30~50cm | 20~30cm |
| 1年後 | 80~100cm | 60~80cm |
| 2年後 | 120~150cm | 100~120cm |
| 3~4年後 | 150~200cm | 150~200cm |
実際にヤフー知恵袋には、4年ほど前に庭に植えたコデマリが予想以上に大きくなり、移植を検討せざるを得なくなったという相談が寄せられています。背丈が150センチ以上に達し、スペースを圧迫してしまったという事例です。
狭い庭や限られたスペースでの問題点
狭小住宅や都市部の庭では、コデマリの旺盛な成長が深刻な問題となります。当初は空いているスペースに植えたつもりでも、数年後には通路を塞いだり、他の植物の日当たりを遮ったりする事態に発展することがあります。
特に以下のような場所に地植えした場合、後悔する可能性が高くなります。
玄関アプローチの脇に植えると、枝が通路にはみ出して歩行の妨げになります。駐車スペース近くでは、車の出し入れの際に枝が擦れてしまう恐れがあります。建物の基礎近くに植えた場合は、建物との距離が近すぎて風通しが悪化し、湿気がこもりやすくなることもあります。
隣家との境界トラブルの可能性
コデマリの枝は柔らかくしなやかで、アーチ状に広がる特性があります。この美しい樹形が魅力である一方、境界線を越えて隣家の敷地に侵入してしまうというトラブルの原因にもなります。

特に花が咲く時期は枝が重くなって垂れ下がりやすくなるので、思わぬ方向に枝が伸びることがあるんです。
境界付近に植える際は、成長後のサイズを考慮して、境界線から最低でも1.5メートルから2メートル以上離して植え付けることが推奨されます。しかし、植え付け時にはそこまで考えが及ばず、後から問題が発覚するケースが多いのが実情です。
地植えすると移植や管理が難しい
コデマリを一度地植えや庭植えしてしまうと、移植が非常に困難になるという点も、植えてはいけないと言われる大きな理由のひとつです。
根が広く深く張る特性
コデマリは地下で根を広範囲に張り巡らせます。地上部の樹冠の広がりとほぼ同じか、それ以上の範囲に根が伸びているケースも少なくありません。特に植え付けから3年以上経過すると、主根が深さ50センチ以上まで達し、側根も横方向に1メートル以上広がります。
| 植え付けからの年数 | 根の深さ | 根の横への広がり | 移植の難易度 |
|---|---|---|---|
| 1年未満 | 20~30cm | 30~50cm | 容易 |
| 1~2年 | 30~40cm | 50~80cm | やや難 |
| 3~4年 | 40~60cm | 80~150cm | 困難 |
| 5年以上 | 60cm以上 | 150cm以上 | 非常に困難 |
移植の適切な時期と失敗リスク
コデマリの移植に適した時期は、落葉期の11月または2月から3月とされています。この時期は樹木が休眠状態にあり、根へのダメージが最小限に抑えられます。
前述のヤフー知恵袋の相談者のように、8月から9月の暑い時期に移植を試みると、根が十分に水分を吸収できず、移植後に枯れてしまう可能性が極めて高くなります。
移植作業自体も大がかりになります。樹齢が3年以上の株では、根鉢の直径が80センチから100センチ、深さも50センチ以上必要です。これだけの土を含んだ株を掘り起こすには、相当な労力が求められます。また、根を切断する際に主要な根を傷つけてしまうと、移植後の活着率が著しく低下します。
一度植えると場所変更が困難
このような理由から、コデマリを地植えする際は、最初の場所選びが極めて重要になります。安易な場所選びは、後々の大きな後悔につながります。



植え付け時に「ここでいいかな」と軽く考えてしまうと、数年後に移動させたくなっても手遅れになってしまうんですね。
成長後の姿をイメージせずに植えてしまい、庭のリフォームや増築の際に移動を余儀なくされるケースも多く見られます。プロの造園業者に移植を依頼すると、株の大きさにもよりますが、数万円から十万円以上の費用がかかることもあります。
放置するとどうなるか
コデマリを剪定せずに放置すると、枝が縦横無尽に伸びて樹形が乱れます。古い枝は木質化して固くなり、新しい枝は細く長く伸びて、全体的にだらしない印象になってしまいます。
また、内側の枝が混み合って風通しが悪化すると、病害虫が発生しやすくなります。アブラムシやカイガラムシが繁殖したり、うどんこ病などの病気にかかったりするリスクが高まります。放置期間が長いほど、剪定による樹形の回復も困難になります。
毒性の心配と安全性について
庭に植物を植える際、小さなお子さんやペットがいるご家庭では毒性の有無が気になるところです。コデマリについても、毒性があるのではないかと心配される方がいらっしゃいます。
コデマリに毒性はあるのか
結論から申し上げると、コデマリには基本的に毒性はないとされています。バラ科の植物であり、人体に有害な成分は含まれていません。
ただし、植物アレルギーをお持ちの方は、触れることで皮膚のかぶれや炎症を起こす可能性があります。これはコデマリに限った話ではなく、多くの植物に共通する注意点です。剪定作業などで樹液に触れる際は、念のため手袋を着用することをおすすめします。
小さな子供やペットがいる家庭での注意点
毒性がないとはいえ、小さなお子さんやペットが誤って葉や花を口に入れてしまうことは避けたいものです。コデマリの葉や花は苦味があるため、通常は好んで食べることはありませんが、万が一大量に摂取した場合は、消化不良や胃の不快感を引き起こす可能性があります。
| 対象 | リスク | 推奨される対策 |
|---|---|---|
| 乳幼児 | 誤食の可能性 | 手の届かない場所に植える、鉢植えで管理 |
| 犬・猫 | 葉や枝を噛む可能性 | ペットが入れないエリアに植える |
| アレルギー体質の方 | 接触による皮膚炎 | 剪定時に手袋を着用、直接触れない |
触れる・食べる際の安全性
コデマリの花や葉に触れることは、基本的に問題ありません。園芸作業や花を観賞する際に触れても、健康への悪影響はほとんどないとされています。
ただし、食用として栽培されている植物ではないため、積極的に食べることは推奨されません。観賞用の植物として楽しむことを目的として育てましょう。
他の有毒植物との違い
庭に植えてはいけない植物の中には、強い毒性を持つものがあります。コデマリと比較すると、その安全性の高さがわかります。
例えば、スイセンやヒガンバナには強い毒性があり、誤食すると重篤な中毒症状を引き起こします。キョウチクトウに至っては、全草に猛毒が含まれており、燃やした煙を吸い込むだけでも危険です。厚生労働省の自然毒のリスクプロファイルでも、これらの植物は注意喚起されています。
これらと比べると、コデマリは毒性の面では安心して育てられる植物と言えます。ただし、毒性がないからといって、成長管理の問題がなくなるわけではありません。
庭に植えてはいけない植物との比較
コデマリ以外にも、庭に植えてはいけないと言われる植物は数多く存在します。それぞれの植物が持つ問題点を理解することで、コデマリの特性をより客観的に評価できます。
植えてはいけないと言われる植物の共通点
庭に植えてはいけないと言われる植物には、いくつかの共通する特徴があります。
第一に、繁殖力が強すぎるという点です。ミントや竹、ドクダミなどは、地下茎で旺盛に増殖し、庭全体を覆い尽くしてしまいます。一度根付くと完全に除去することが非常に困難で、何年も駆除作業に追われることになります。
第二に、成長が早く大きくなりすぎるという特徴です。コデマリもこのカテゴリーに該当します。ユーカリやポプラなども同様で、想定外のサイズに成長して管理不能になるケースがあります。
第三に、毒性を持つ植物です。前述のキョウチクトウやスイセン、チョウセンアサガオなどが該当します。
コデマリと他の注意が必要な植物の比較
| 植物名 | 主な問題点 | 深刻度 | 除去の難易度 |
|---|---|---|---|
| ミント | 地下茎で爆発的に増殖 | 高 | 非常に困難 |
| 竹 | 根が広範囲に広がり駆除が困難 | 非常に高 | 極めて困難 |
| ドクダミ | 繁殖力が強く独特の臭い | 高 | 非常に困難 |
| キョウチクトウ | 強い毒性 | 非常に高 | やや困難 |
| コデマリ | 成長が早く大きくなる、移植困難 | 中 | 困難 |
| フェイジョア | 成長が早く幹が太くなる | 中 | やや困難 |
フェイジョアなど他の果樹との違い
フェイジョアも植えてはいけないと言われることがある果樹です。南米原産の常緑樹で、美しい花と食用の果実が魅力ですが、いくつかの問題点があります。
フェイジョアは成長が早く、放置すると高さ3メートルから5メートルにも達します。幹が太く育つため、伐採する際も大変な労力が必要です。また、常緑樹であるため、冬でも葉を落とさず、一年中日陰を作り続けます。



コデマリは落葉樹なので、冬は葉が落ちて日当たりが確保できる点が異なりますね。
ただし、フェイジョアは果実が収穫できるという大きなメリットがあります。一方、コデマリは観賞用に特化しており、食用の果実はなりません。どちらを選ぶかは、ご自身の庭の使い方や目的次第と言えます。
庭に植えてはいけない植物ランキング
インターネット上でよく見られる「庭に植えてはいけない植物ランキング」を総合すると、以下のような順位になることが多いです。
1位:竹類(孟宗竹、真竹など)
地下茎が広範囲に広がり、隣家にまで侵入するケースも。駆除が極めて困難で、専門業者への依頼が必要になることも。
2位:ミント類
地下茎で爆発的に増殖し、庭中がミントだらけになる。香りは良いが、管理不能に陥りやすい。
3位:ドクダミ
繁殖力が非常に強く、根絶が困難。独特の臭いも問題視される。
4位:ツルニチニチソウ
グラウンドカバーとして人気だが、繁殖力が強すぎて制御不能になりやすい。
5位:キョウチクトウ
全草に猛毒があり、特に小さな子供やペットがいる家庭では危険。
コデマリはこのような「最悪ランキング」の上位には入りませんが、成長管理の面で注意が必要な植物として認識されています。適切に管理すれば美しい庭木として楽しめる点で、上記の植物とは一線を画しています。
鉢植えと庭植え、それぞれの注意点
コデマリを育てる際、鉢植えにするか地植えや庭植えにするかは、その後の管理のしやすさを大きく左右します。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、ご自身の環境に合った方法を選ぶことが重要です。
鉢植えのメリットとデメリット
鉢植えでコデマリを育てる最大のメリットは、サイズをコントロールしやすいという点です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 成長を抑えられる | こまめな水やりが必要 |
| 移動が可能 | 鉢の植え替えが必要 |
| 場所を取らない | 花付きが地植えより劣る場合がある |
| 管理がしやすい | 強風で倒れるリスク |
| ベランダでも育てられる | 冬の寒さ対策が必要 |
鉢植えの場合、根の成長が鉢のサイズによって制限されるため、樹全体の大きさもコンパクトに保つことができます。玄関先やベランダ、テラスなど、好きな場所に配置できる点も魅力です。開花時期には目立つ場所に移動させ、花が終わったら別の場所に動かすといった使い方もできます。
ただし、鉢植えは土の量が限られているため、水切れしやすいという欠点があります。特に夏場は朝晩2回の水やりが必要になることもあります。
庭植えのメリットとデメリット
庭植えの最大の魅力は、のびのびと成長し、見応えのある株に育つという点です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 大きく立派に育つ | 成長しすぎる可能性 |
| 花付きが良い | 移植が困難 |
| 水やりの頻度が少ない | スペースを取る |
| 植え替え不要 | 剪定が必須 |
| 手間が少ない | 場所の変更ができない |
地植えにすると、根が自由に伸びるため、株が健康に育ちます。春には枝いっぱいに白い花を咲かせ、圧巻の美しさを見せてくれます。また、地面の水分を吸収できるため、夏場の水やりの頻度も鉢植えほど高くありません。
しかし、前述の通り、予想以上に大きく成長したり、移植が困難になったりするリスクがあります。庭植えを選ぶ場合は、十分なスペースがあるか、定期的な剪定ができるかを慎重に検討する必要があります。
それぞれに向いている環境
鉢植えと庭植え、どちらを選ぶべきかは、お住まいの環境や庭の広さ、ライフスタイルによって異なります。
失敗しない選び方のポイント



迷った場合は、まず鉢植えから始めることをおすすめします。1年から2年育ててみて、管理が問題なくできそうなら地植えに移行するという方法もありますよ。
どちらを選ぶにしても、以下のポイントを押さえておくと失敗を減らせます。
鉢植えの場合は、最低でも直径40センチ以上、深さ40センチ以上の鉢を用意しましょう。小さすぎる鉢では根詰まりを起こしやすく、頻繁な植え替えが必要になります。底穴があり、水はけの良い鉢を選ぶことも重要です。
庭植えの場合は、建物や他の植物、境界線から最低1.5メートル以上離して植え付けましょう。日当たりと風通しの良い場所を選び、成長後の姿をイメージして配置を決めることが大切です。また、定期的な剪定を行う覚悟を持つことも忘れてはいけません。
コデマリを植えてはいけない場所を避けて上手に育てる方法


植えても良い場所と適切な植え付け時期
コデマリを植えてはいけない場所を避け、適切な場所を選ぶことで、後々のトラブルを大幅に減らすことができます。
コデマリを植えるのに適した場所の条件は、日当たりが良く、風通しが良く、十分なスペースがあることです。
日当たりについては、1日に最低4時間以上、できれば6時間以上日光が当たる場所が理想的です。半日陰でも育ちますが、花付きが悪くなる傾向があります。ただし、西日が強く当たりすぎる場所は、夏場に葉焼けを起こす可能性があるため避けましょう。
風通しの良さも重要なポイントです。建物と壁の間など、風が通らない場所では病害虫が発生しやすくなります。適度に風が通る場所を選びましょう。
| 植えるのに適した場所 | 避けるべき場所 |
|---|---|
| 日当たりの良い庭の中央部 | 建物の北側の日陰 |
| 庭の隅で周囲にスペースがある場所 | 玄関アプローチの真横 |
| 芝生エリアの外周 | 駐車スペースのすぐ脇 |
| フェンス際で境界から2m離れた場所 | 隣家との境界線のすぐ近く |
| デッキやテラスから適度に離れた場所 | エアコン室外機の前 |
スペースについては、成長後の大きさを考慮して、周囲に最低1.5メートルから2メートルの余裕を持たせることが重要です。他の植物や構造物との距離を十分に取りましょう。
コデマリの植え付けに最適な時期は、落葉期の11月、または2月から3月です。この時期は根の活動が休止しているため、植え付けのダメージが最小限に抑えられ、春からの成長がスムーズになります。
4月から5月の開花期や、真夏の7月から8月、真冬の12月から1月の植え付けは避けましょう。特に夏場の植え付けは、高温と乾燥によって根付きにくく、枯れてしまうリスクが高まります。
小さくコンパクトに育てる剪定方法
コデマリを小さく育てるためには、適切な時期に正しい方法で剪定を行うことが不可欠です。
コデマリの剪定に最適な時期は、花が終わった直後の5月から6月です。タキイ種苗の園芸ガイドによると、コデマリは前年に伸びた枝に花芽をつけるため、秋以降に剪定すると翌年の花が減ってしまいます。
秋から冬にかけての剪定は、すでに花芽が形成されているため、翌春の開花に悪影響を及ぼします。花後すぐに剪定することで、新しい枝が伸びて翌年の花芽が形成されます。
剪定の基本は、古い枝を根元から切り取り、若い枝を残すことです。3年以上経過した太い枝は、勢いがなくなり花付きも悪くなるため、地際から切除しましょう。また、内側に向かって伸びている枝や、交差している枝も取り除きます。
樹形を整える際は、全体の高さを抑えたい場合、枝の長さを3分の1から2分の1程度に切り詰めます。ただし、一度に強く切りすぎると樹勢が弱まるため、数年かけて徐々に小さくしていく方が安全です。



放置せずに毎年きちんと剪定すれば、地植えでもコンパクトに保つことは十分可能です。
剪定作業には、よく切れる剪定バサミを使用しましょう。切り口が潰れると病気の原因になります。太い枝を切る場合は、ノコギリを使うとスムーズです。作業後は切り口に癒合剤を塗ると、雑菌の侵入を防げます。
鉢植えで育てるメリットと管理のコツ
鉢植えでコデマリを育てることは、サイズ管理の面で非常に有効な方法です。ここでは、鉢植えでの育て方と管理のコツをご紹介します。
鉢植えの最大のメリットは、場所を移動できることと、根域を制限することで成長をコントロールできる点です。
鉢のサイズは、苗の大きさにもよりますが、最初は直径30センチから40センチ、深さ30センチから40センチ程度の鉢から始めるとよいでしょう。プラスチック鉢でも陶器鉢でも構いませんが、必ず底穴がある鉢を選んでください。
用土は、市販の培養土で問題ありません。水はけを良くするために、赤玉土と腐葉土を7対3の割合で混ぜた土を使うこともできます。鉢底には鉢底石を入れ、排水性を高めましょう。
水やりは、鉢植え管理の最も重要なポイントです。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。春と秋は1日1回、夏は朝晩2回、冬は2日から3日に1回が目安ですが、気候や鉢の大きさによって調整してください。
水切れすると葉が萎れたり、生育不良を起こしたりします。特に夏場の水切れには注意が必要です。
肥料は、春の新芽が出る前の2月から3月と、花後の6月に、緩効性の固形肥料を鉢の縁に置き肥します。また、生育期間中は月に1回から2回、液体肥料を与えると生育が良くなります。
鉢植えの場合も剪定は必要です。花後に伸びすぎた枝を切り戻し、樹形を整えましょう。鉢植えでは根域が制限されているため、地植えほど旺盛に成長しませんが、それでも定期的な剪定で美しい形を保つことができます。
植え替えのタイミングは、2年から3年に1回が目安です。鉢底から根が出てきたり、水の吸い込みが悪くなったりしたら、植え替えのサインです。植え替えは落葉期の11月または2月から3月に行います。一回り大きな鉢に植え替えるか、根を軽く整理して同じサイズの鉢に植え直します。
よくある質問
Q: 庭に植えてはいけない植物5選は何ですか
A: 一般的に庭に植えてはいけないと言われる植物のトップ5は、竹類、ミント、ドクダミ、ツルニチニチソウ、キョウチクトウです。これらは繁殖力が強すぎたり、毒性があったり、管理が困難であったりする特徴があります。コデマリはこれらほど深刻な問題を起こす植物ではありませんが、適切な管理が必要です。
Q: コデマリを放置するとどうなりますか
A: 剪定せずに放置すると、枝が無秩序に伸びて樹形が乱れます。古い枝は木質化して固くなり、新しい枝は細く長く伸びて、全体的にだらしない印象になります。また、枝が混み合って風通しが悪化し、病害虫が発生しやすくなります。定期的な剪定を怠ると、美観が損なわれるだけでなく、健康状態も悪化します。
Q: コデマリは鉢植えでも花は咲きますか
A: 鉢植えでも十分に花を咲かせることができます。ただし、地植えに比べると花付きがやや控えめになる場合があります。適切なサイズの鉢を使用し、日当たりの良い場所で管理し、定期的に肥料を与えることで、美しい花を楽しむことができます。
Q: コデマリは虫がつきやすいですか
A: コデマリには、アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。特に新芽が出る春先にアブラムシがつきやすい傾向があります。早期発見と適切な対処が重要です。風通しを良くし、定期的に観察することで、被害を最小限に抑えることができます。
Q: コデマリの寿命はどのくらいですか
A: 適切に管理すれば、コデマリは20年から30年以上生き続けることができます。ただし、古い枝は徐々に花付きが悪くなるため、定期的に更新剪定を行って若い枝を育てることで、長く美しい状態を保つことができます。
まとめ
- コデマリを植えてはいけないと言われる主な理由は、想定以上に大きく成長することと、一度地植えすると移植が困難になること
- 地植えしたコデマリは高さ150センチ以上、横幅2メートル近くまで成長し、狭い庭では管理が難しくなる
- 根が広く深く張るため、3年以上経過した株の移植は極めて困難で、専門業者への依頼が必要になることもある
- コデマリには基本的に毒性はなく、触れることや近くで育てることに問題はない
- 竹やミント、ドクダミなどの繁殖力が強すぎる植物や、キョウチクトウのような有毒植物と比べると、コデマリの問題点は管理次第で解決できる
- 鉢植えで育てれば成長をコントロールでき、場所の移動も可能なため、管理しやすい
- 庭植えする場合は、日当たりと風通しが良く、周囲に最低1.5メートルから2メートルの余裕がある場所を選ぶ
- 植え付けに最適な時期は落葉期の11月または2月から3月で、夏場の植え付けは避けるべき
- 小さく育てるためには、花後の5月から6月に剪定を行い、古い枝を根元から切り取って若い枝を残す
- 鉢植えの場合は直径40センチ以上の鉢を使用し、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える
- 定期的な剪定と適切な管理を行えば、コデマリは美しい花を長く楽しめる庭木となる
- 放置すると樹形が乱れ、病害虫が発生しやすくなるため、年に一度は必ず剪定を行う
- 境界線近くに植える際は、隣家への枝の侵入を防ぐため、十分な距離を確保する
- 迷った場合はまず鉢植えから始め、管理に慣れてから地植えに移行する方法もある
- コデマリは植えてはいけない植物ではなく、適切な場所と管理方法を守れば安心して育てられる魅力的な庭木である








